私も当然のごとくそうしてますが、法人税の確定申告書は、会計基準にしたがって作成した
決算書を基にして作成します。しかし、決算書を基にして確定申告書を作成しなくても税金
の計算は可能なはずです。なぜ、決算書を基にしているのか?
簿記を勉強したことのある方は、簿記の一つ一つの仕分けの結果が決算書となることが
理解できると思いますが、あの簿記の仕分けの理論的な背景は会計基準です。
その会計基準を基にして作成した決算書を使って確定申告書を作成する理由は、そのほ
うが確定申告書の作成をできるだけ簡便に行えるからです。
会計基準を基にしなければ、法人税法にも決算書の作成過程から規定を置かなければな
らなくなり、税法が膨大なものになってしまいます。
しかし、会計基準を基にして作成した決算書を基礎に確定申告書を作成することができれば、
それだけ税法の数を減らすことができます。つまり、税法には会計基準と処理方法が異なる
部分の規定のみを置くことでいいからです。
大企業なら人手を投入して決算書と税金の計算を別々に行えばいいのですが、中小企業は
そうはいきません。ならば中小企業、大企業ともに共通した会計基準により作成した決算書
を頼りにしたほうが会社にもやさしいですよね。